11月5日(土)~6日(日)の二日間、東京のサイクルショップなるしまフレンドの箱根会長ランに参加してきました。
このイベントは、鳴嶋英雄会長とともに立川から箱根まで走り、一泊して翌日戻るというもので、今回で3回目の開催とのことです。
私は残念ながら前2回は参加できずにおりましたが、今回企画運営を担ってくださった影流師範(会長命名)からのお誘いを受け、初参加となりました。
鳴嶋会長とはブランクがありながらも既に30年近いお付き合いをさせていただいております。
私が川崎市在住の頃には、毎週のようにクラブランでご一緒し、集団から切れては共に走る間柄。
親子以上に歳が離れているにも関わらず、よきライバルでありました。
そんな会長も御年81歳。
それでも、年間150泊を目標に各地に出向き、自転車で走られるスーパー爺様です。
その1/150に同行させていただく貴重な機会、否が応にも気持ちは昂ります。
集合は9:00とゆったりペース。
なるべく皆と一緒に走るため、当日朝に車で立川へと向かいます。
車はなるしまフレンドの駐車場に一泊留め置きをお願いし、そこからフルコースを走る予定です。
背中のカメラは、この日もCanon PowerShot G9Xです。
一時間ほど前に到着してみると、店の前にはまだ誰の姿もありません。
サポートスタッフに確認すると、早出組(ゆったりペースで向かう)は既に出発したとのこと。
私もその組で出た方がよかったかとも思いましたが、今から追うのも辛いので皆を待つことにしました。

やがて、なるしま代表の淳さんが到着。
先日のグランフォンドではお会いできなかったこともあり、思わず笑みがこぼれます。
サイクルラックにはLOOKとTIMEのフレンチブランドが並びました。
やがて、続々と集まってくる参加メンバー。
三妙さんも風邪を押してノブさんとともにサポートしてくださいます。
感謝、感謝です。

鳴嶋会長も到着。
和気あいあいの中打ち合わせです。
今回のランは走行距離も100km未満と短く、コース難易度もそれほど高くありません。
小規模イベント(とはいえ総勢26名)なため、リラックスした雰囲気です。
私は陰流師範とご一緒させていただくのはまだ数回目。
他に初顔合わせのメンバーもいらっしゃいますが、旧知の誠さんや家老の他、A野さんはじめ朝霧高原でご一緒させていただいたメンバーなど馴染みの方もおり、特に緊張はしません。
予定時刻より少し前に出発。
ひとまず、淳さんの先導で番手につき走ります。
と言うのも、立川から相模川昭和橋までの間はこの10年ほどで最も変わった地域。
昔取った杵柄で走ろうにも、コースはさっぱりです。
信号で中切れしても先導は不可なため、この位置です。
案の定、かろうじて多摩動物公園までは理解できるものの、その先は走ったことのない道に。
野猿街道に入ると一部は懐かしさも感じますが、すぐにそこを離れまた未知の道へと入ります。
それにしても、都会はやはり信号が多い!
その信号にいちいちかかり、時間ばかり過ぎるものの、走行距離は一向に伸びません。
ただ走ると言うことに関しては、いかに自分が普段恵まれた環境にいるのか再認識します。
しかし、前を牽く淳さんと会話を交わしながら待つ信号は決して悪いものではありません。
ペースも心地よく(決して緩くはない)、やがて休憩場所の横山公園へと到着します。

私はこの公園に立ち寄るのも初。
かつてのクラブランで厚木に向かう際には、野猿街道鑓水から橋本へと下り、小倉橋から相模川沿いに出て走ることがほとんどでした。
小倉橋からの微妙なアップダウンのある先頭交替に、脚が削がれた思い出があります。
そんな思いを抱きながら出発。
再び街中を走りますが、やがて昭和橋への下りへ到達。
昭和橋を渡ると、懐かしい田んぼの中の道です。
やっと勝手知ったる道。
淳さんに「(先頭)交替して走りますか?」と声をかけると「誰か行くんじゃないの」とのこと。
そこで、速度を上げ過ぎぬように前に出て、淳さんと数回交替します。
すると、元気印のM村さんが、前に出て一気にペースを上げます。
私も追随しようとペースアップしますが、間があき、一時停止の車待ちでM村さんは遥か先へ。
この後淳さん達と数名で交替しながら追う展開となりました。
久しぶりの先頭交替。
いや、実に脚にきます。
この後の箱根の上りを考えれば自重すべきなのでしょうが、どうも性で列最後尾に(もがきながら)ついてしまいます。
M村さんを吸収して、気づけばメンバーは4〜5名ほどになっていました。
かつてより長くなっていた(圏央道延伸により)コース終端にたどり着いた時には心臓バクバク脚ビクビク。
明らかにやり過ぎです。
でも、懐かしいこの感覚。
参加してよかったと(この時は)喜びを噛み締めていました。
ここから再び街中をゆったりと流します。
金田を過ぎる近辺は、ここも懐かしいコース。
この辺りは多摩地区程の変化はなく、かつて走った覚えのある場所が多くあります。
一行は小田原厚木道路の側道へと出ました。
ここもかつては先頭交替で汗を流した場所。
しかし先ほどのこともあり、今度はおとなしく淳さんの背中を見ながら走ります。
途中、コンビニで小休止。
あまりのポカポカ陽気に、アイスを食べます(寒くても食べるのですが)。

しばらくして、出発。
再び小田厚側道です。
この区間は距離が長いので、淳さんのサポートをしようと(そんな脚力ではないのですが)前に出ます。
イーブンペースで走り続けていると、M村さんが前に出てくれます。
側道が終わり、ここから大磯へはまた街中の道。
しかし信号は少なく、走りやすい道です。
途中の上りでM村さんはイーブンペース(上りで落とさない)。
このペースに私はつけず、中切れ。
後ろを見ると、皆追うつもりはないようなので、そのまま前を牽き走ります。
M村さんと淳さんは、その先で待っていてくれました。
大磯で国道1号に出ると、昼食場所の国府津「うな和」までの走りです。
淳さん先頭で、リラックスした走り。
勢い余った淳さんと私はうな和を通り過ぎてしまうハプニングもありましたが、呼び止める声を淳さんが聞き、Uターン。
危なく食べ損ねるところだったうな重を満喫します。


うな和到着は予定通りの13:00頃。
それでも予約含めもうこれにて打ち止めと言う、多くの人に愛される人気店でした。
ボトルの補給や飴もいただき、ご主人の気持ちもありがたく大満足。
この後の箱根路に向けて、これで万全かと思われました。
うな和を出た後は、再び国道1号をひた走ります。
国府津から酒匂川を渡り、小田原へ。
小田原市街を抜け、箱根湯本へと向かう道は大渋滞です。
ちっとも進まないその列に、自転車でよかったと話しながら進みます。
さて、ここからの問題は強羅までのルートです。
この日の宿は紀州鉄道箱根強羅ホテル(別館ビラ)。
湯本から国道1号を直進し、宮ノ下経由で向かうルートが基本です。
が、ここまでの話で、私達は箱根旧道を上って元箱根経由で向かうコースを取ることに。
実は、私は箱根旧道を上るのは初めて(下ったことはある)。
そんなこともあり、脚に不安はあったものの、やはりここは旧道をと覚悟を決めます。
箱根湯本駅手前で左折し、旧道へ(実はここでも淳さんと私はちょっと行き過ぎて戻りました)。
橋を渡るといきなりの急傾斜に後悔しますが、先に立たず。
最初は一緒だったM村さん、N川さん、そしてA野さんの姿はやがて前方へと消え去ります。
ミスコースにより後方からアシストしてくれていた淳さんもやがて先行。
「上まで行って戻ってくる」と言う優しい言葉を残し消えて行きました。
私はマイペースでじわじわ進みます。
坂は上れない斜度ではないのですが、この辺りから脚に不穏な気配が見え隠れしていました。
やはり、田んぼの先頭交替がオーバーペースで負担になっているのでしょう。
そして、平地のアウターメインでの走りや頻繁なストップ&ゴーも、普段の走りとは異なります。
右膝裏からハムストリングスにかけて脚攣りの兆候が出てきたのは、まだ七曲りに差し掛かる前でした。
これは危ういとさらにペースを落とし、シッティングとダンシング(と言う程軽やかではない)を織り交ぜながら騙しだまし走ります。
しかし、七曲りに入ったあたりで左腿にも怪しい兆候が見え、ついに右を庇うことができなくなりました。
下手に脚をつくと、そこで一気に攣りが全体に広がる恐れもあります。
そこで、痛みを我慢しながら上ります。
七曲りに入って1km弱の頃でしょうか。
逆に走り続けることがリスクと思われる状況になったので、一旦ストップします。
幸いにして、脚全体が攣ることはなく、立ったままストレッチをして休憩。
数分して再びスタートします。
そこからしばらく走ると、再び脚が回らなくなり、二度目のストップ。
脚を休め佇みます。

しばらくそれとなく脚を伸ばしていると、そこに淳さんが下ってきてくれました。
あまりにも来ないから心配したとの言葉にお礼を述べ、脚が攣っている状況を説明。
それでも、仲間を見ると勇気が出るのは、多分に精神面での弱さが影響していたのか。
幸いにして、すぐに淳さんとともにスタートすることができました。
もちろん、ここからも我慢の走り。
いや、私より淳さんの方がよっぽど我慢だったでしょう(遅々としたペースに)。
淳さんは見捨てることなくサポートしてくれ、やがて甘酒茶屋へ。
ここで待ってくれていた仲間は、既に出発した後です。
私たちはそのままスルーで、元箱根へ。
元箱根からは、国道1号最高標高地点874mまで再び上りです。
ここでも、脚攣りを用心して歩くようなペース。
しかし、先ほどまでよりは余裕が出ています。
それにしても寒い。
陽が沈みかけ、標高もあってか海沿いとは段違いの空気の冷たさです。
この先の小涌園までの下り、肉体的厚着の私と異なり、体脂肪のない淳さんはさぞかし寒かったことでしょう。
小涌園脇を入り(ここがまた急坂)、途中何度も淳さんがスマフォでルートを確認しながら進みます。
何しろ、間違えて下り過ぎれば私にとっては致命傷です。
おかげでミスコースすることなく、ホテルに到着。
なんとか、無事に走り切ることができました。
最後尾かと思った我々ですが、先行したM村さん、N川さん、A野さんはミスコースにより私たちの後に到着。
旧道組5人は揃ってのチェックインとなりました。
自転車を置き(ボトルを外す余裕もなし)、部屋へと入ります。
同室は、M村さんと、以前ロングランで帰路ランデブーしたS水さん。
先着したS水さんは既に温泉に浸かった後だったので、ひとまずM村さんと私は風呂へと向かいます。
温泉で汗を流し、脚を伸ばします。
攣った脚は、この時点で特に問題はなし。
明日の走りに影響はなさそうでした(翌朝にはそうでもないことが発覚しましたが)。
温泉から出ると、ロビー売店にて飲み物を購入し、早速プレ宴会です。
同好の士ですから、話題に事欠くことはありません。
19:00からは夕食。
座敷にずらりと並べられたお膳を前に座り、鳴嶋会長のご挨拶からのスタートです。


挨拶からの会長による乾杯で、夕食スタートです。
後の清算を楽にするため、お酒を飲む列と飲まない列に分かれて座っています。
淳さんと私は、もちろん飲酒組です。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、お開きに。
しかし飲酒組はそれで終わるわけもなく、またもや部屋飲みです。


我らの部屋は会場に。
鳴嶋会長もお茶にてお付き合いくださり、一同の取り止めない話は止むことがありません。
私はと言うと、疲れからか途中でダウン。
ふすま越しの部屋で高いびきだったらしく、優しい方が布団をかけてくれ、朝までそのままでした。
こうして、自分的トラブル(予測はしていましたが)を体験しながらも、終わりよければすべてよしで幕を閉じた初日でした。
この日の走行距離は93.08kmで獲得標高は1,287m、実走行時間は4時間35分31秒で平均速度は20.2km/hでした。
小田厚側道までの平均速度は26km/hを超えていましたから、箱根でいかに減速したかがわかりますね。
二日目に続く
この日のルートは、下記の通りです。
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