道の駅伊東マリンタウンサイクリング(後編 山岳部)
11月29日(日)にSさんとともに走ったサイクリングの後編です。
前半の海沿い平坦分を無事走り終えた二人。
コース的には何も難しさはないので、無事と言うのは見たい景色を見られたとの意味です。
そして、いよいよ西浦から伊豆半島横断の後半がはじまります。
私もここからしばらくははじめての道。
前編でも書いた通り、以前走った際には海沿いを進み、戸田から峠へとアクセスしました。
事前に引いたルートマップで見る限り、ここからの上りは戸田から戸田峠に至る道同様厳しいもの。
Sさんはどうかわかりかねますが、私にはそれなりの覚悟ができていました。
それでもここまで平坦分のみ走ってきているので、序盤はいくらか余裕もあります。
実は、私は県道127号に入ってから真城峠(さなぎとうげ)まで、一度もカメラを取り出していません。
正確に言うと、取り出す余裕などなかったのです。
なので、ここはSさんの写真をお借りします。
Sさん、さすがです。
傾斜は次第にきつくなり、しかも思ったよりも長く続きます。
Sさんのガーミンによると、途中何度か聞いた傾斜は13%程にもなったとのこと。
薄着できた私も、額から汗が滴ります。
まあ、もともと汗っかきな訳ですが。
時折それとなく振り返ると、Sさんは一定の距離を取ったまま淡々とついてきます。
後で知ったのですが、Sさんは私が差し上げたミニ羊羹3本に加え、伊勢土産の赤福まで背負って走っていたのです。
恐るべし、クライマーの力。
道は次第に緩急がつくようになり、いくらか楽に感じる部分も出てきます。
それでも斜度は10%弱あるとのことで、慣れとは怖いものです。
もう少し、もう少しかと思いながら走り、ようやく小さな峠にたどり着きました。
真城峠、はじめて聞く名前です。
もちろん、通ったことはありません。
正直、私はかなり打ちのめされていましたが、一応征服したと言うことで記念写真。
Sさんは涼しい顔です。
ここの標高は491mとのこと。
海沿いから8.5km程でここまで上るので、平均斜度は5.7%程。
数値上大したことないように見えますが、何しろ堪えました。
峠を越え、次なる戸田峠に向かう県道18号に向けては、しばしの下りです。
下りを楽しむ余裕などなく、頭は次の上りで一杯です。
2kmで120m程の標高を下ると、県道18号に到達します。
いよいよ、戸田峠への上りがはじまるのです。
左折すると、いきなりの急坂。
覚悟を決めてゆっくりと上りはじめます。
ここから戸田峠までの4.5kmの距離は、平均斜度8.2%程。
数値だけ見ると、先ほどの上りよりかなりきつく見えます。
ところが、しばらく走ってSさんに声をかけると、思ったより辛くないとのこと。
実際、私も先ほどの真城峠への上りの方がよっぽど辛く感じました。
これは慣れなのか? ペースを落としているためか? それともデータが当てにならないのか?
いずれかはわかりませんが、それほど我慢を強いられる上りに感じません。
ひとつだけ確かなことは、斜度が一定なこと。
10%程度で落ち着いていてくれれば、ペースも配分しやすく、それが上りやすく感じる原因かもしれません。
そして、終盤に訪れる絶景ポイント。
戸田港を見下ろすこのビューは、ここまで上った努力を実にしてくれます。
距離が短いこともあり、意外なほどあっけなく(記憶の中では)到着した戸田峠。
ここで、標高720m程とのことです。
一旦下った分も含めると、海沿いから一気に840m程を上ったことになります。
脚にはかなりダメージが蓄積してきましたが、これにて第一、第二の難所はクリア。
残すは、修善寺から亀石峠のみです。
そして、この先下りかけてからの楽しみは、達磨山レストハウス。
正直、雲が増えていたため、達磨山からの富士山にはあまり期待をしていませんでした。
ところが、到着して見ると、この光景が眼前に広がります。
これには二人とも歓喜。
その後、しばし無言で写真を撮り、さらに互いを撮り合います。
この光景を目にできたので、ここまで上ってきた疲れなど忘れます。
しかも、ここから眺める風景は、まさに今日走ってきた道のり。
まるで、そのルートを上空から俯瞰しているようです。
ひとしきり撮影を終え、出発します。
これから修善寺まで下り、そこから亀石峠へ。
時間的にだいぶ厳しくなってきたので、下りは少々飛ばします。
ただし、慣れないコース(二回目)で路面も多少荒れている部分があるので、あくまでも慎重に。
虹の郷前を通り、修善寺の温泉街に。
のんびり散策したい気持ちを抑え、素通りで修善寺駅方面へと走ります。
修善寺駅裏手からサイクルスポーツセンター方面へ県道80号は走りなれた道。
思えば、ここを最初に走ったのも、戸田峠を越えて来た時でした。
その際は、ハンガーノック気味でこの道が果てしなく長く感じ、呪いの言葉も口をついて出たことが思い出されます。
実は、Sさんもこの道を以前走っています。
その時は、伊豆急下田駅から石廊崎を回って西伊豆を走り、夜暗くなってからの走行。
暗さと心細さに、やはり気が重くなった道とのことでした。
しかし、私はその後何度か走り、この道の風景や走りやすさに気付きました。
今ではすっかりお気に入りのコースを、ぜひSさんにも味わってもらいたかったのです。
思い通り、Sさんの印象は前回とは全く異なるもの。
序盤の里山が広がる光景から、中盤の沢沿いの道まで、楽しんでいただけたようでした。
ただし、Sさんはここにきてハンガーノック気味とのこと。
私は食べまくっていたので大丈夫ですが、確かに三津のコンビニ以来なにも口にしていません。
この先にコンビニがあるのでそこで休むことを提案し、進みます。
どうも何かしら起こる道のようです、やはり。
程なく、田原野の交差点が見えてきます。
右折してすぐのコンビニで補給。
私は自重して?アイス(またか!)とドリンクのみにしておきます。
私も疲れていたようで、写真はなしです。
さて、ここまでくれば亀石峠まではもう一息。
時間も押していたので、Sさんには申し訳ないですが早々に出発します。
サイクルスポーツセンター入口前を過ぎると、9%の上りが続く個所。
本日最後の山場です。
補給したSさんはすっかり復活した様子。
相変わらず一定の間隔を開けてスイスイと上っています。
そして、亀石峠到着。
本日の上りはここで終了です。
亀石峠の宇佐美側への下りは、序盤カーブがきつく、慎重に下ります。
交通量も、これまでの道とは段違い。
日曜日昼過ぎと言うこともあってか、車がどんどん追い越していきます。
途中、郵便トラックの後ろに位置。
ちょうどよいペースだったので、そこについて下ります。
Sさんもしっかりとついて下り、やがて海沿い平坦分に出ました。
ここから伊東マリンタウンまではもう少しです。
結局、13:00をちょっと過ぎて到着。
会場付近まで行って見ると、既にバーベキューは絶賛開催中です。
早速自転車を置き、その中に加わります。
トングで切り身になったカジキを返しながら焼いていきます。
途中で聞くと、どうやら予定より早く焼きだした様子。
手伝いが中途半端になって申し訳ありませんでした。
それにしても、毎度のことながら煙が目に沁みます。
風向きによっては涙が溢れ、仕事になりません。
当然、Sさんのことを考える余裕などありませんが、Sさんはこんなときマイペースで楽しんでくれるので問題ありません。
バーベキューが終了し、Sさんのもとに行くと、既にソフトクリームを手にしていました。
カジキは、お代わりの列にも並んでしっかりとお楽しみいただいたとのこと。
さすがです。
そうこうしているうちに、家族が到着。
確保しておいたカジキを食べてもらっている間に、私とSさんは自転車を車に積み込みます。
昼食はあさぎり店舗にてカツサンドをと思っていたのですが、売り切れ。
仕方なく、先にソフトを食べ、その後二階にある「海辺の食卓」にて昼食を食べると言う逆転コースになってしまいました。
子供たちは麺類を、妻は焼肉丼?のようなものを食べていました。
私たちはさすがに食事はしませんでしたが、Sさんが買って下さったから揚げとポテトをつまみながらコーヒーを飲みます。
そして、サービスでいただいたパンケーキも一枚。
なんだか、ひたすら食べ続けている一日です。
皆満腹になって、今度はお風呂へ。
これまた伊東マリンタウンのシーサイドスパにて汗を流します。
何たる極楽コース。
ここまで自転車で走ってきたことなど、遠い昔の出来事のように感じます。
のんびりとお風呂に浸かり、その後はソファに腰掛けてSさんとカメラ談義です。
お互い趣味が合うので、いつまででも話し続けることができます。
子供たちは、休憩室の漫画に夢中でした。
程なく、出発することに。
夕食をと考えたのですが、さすがにこの間隔では皆食べられません。
そこで、Sさんを三島駅に送りがてら、途中で食事場所を探すことに。
結局、三島駅までもうそれほど距離のない回転寿司屋に入りました。
子供たちはSさんのことが大好き。
この日も隣に座ると言ってきかず、Sさんは大変な食事になってしまったことと思います。
その分、私たち夫婦はゆっくりと楽しむことができました。
Sさん、最後まで申し訳ございません。
店を出ると、既に19:30近くなっています。
三島駅まで走り、相変わらず新幹線の時間を気にすることなくSさんを送り出してしまいます。
こうして、楽しかったサイクリングも終わりを告げました。
この日走った距離は98.20kmで獲得標高は1,384m、実走行時間は4時間43分25秒で平均速度は20.7km/hでした。
この日のルートは、以下の通りです。
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コメント
こんにちは~。モモパパです。
峠道の上り坂。
かなりキツそうですね。
僕だったら途中で引き返してしまうかも。
僕はそんなに本格的にサイクリングをやってるわけではないので脚力不足がすぐに露呈してしまいますから。
Sさん。
子供さんに懐かれてますね。
Sさんには失礼かもしれませんけどおじいちゃんみたいな存在なのでしょうかね。
投稿: モモのパパ | 2015/12/06 21:05
モモのパパさん、ありがとうございます。
たしかに、この後半の上りはかなり厳しいものがありました。
夏場だったら、大変なことになっていたかもしれません。
でも、楽しいんですよねぇ。
途中で引き返すと目的地に着かないので、頑張りました。(^^)
Sさんは、本当の孫のように子供たちに接してくれるので、感謝、感謝です。
投稿: あさぎり | 2015/12/07 07:58