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Canon PowerShot S120

今回ご紹介するのは、キヤノン(Canon)のコンパクトデジカメ、PowerShotシリーズの小型ハイエンド機、PowerShot S120です。
かなり前に購入したものですし、モデル末期ではあると思われますが、お気に入りの一台なのでご紹介したいと思います。

PowerShot S120の特徴を一言で表すとすれば、高画質をポケットサイズでという点です。
コンパクトデジカメと言っても、各社のハイエンドモデルはそのデザインやサイズから、気軽にポケットに入れられるサイズではないものも多くなります。
特に、縦横の大きさはそこそこでも、レンズ格納時のでっぱりが大きく、厚みが増してしまうというケースが多々見られます。
その点、このカメラは、少なくとも私にとっては充分にコンパクトで、ポケット(主にサイクルウェアの後ろポケットですが)に入れていても、それほど気になりません。

私がPowerShot S120を使用する主目的は、サイクリング時の風景撮影になります。
サイクリングが主だとすれば、写真撮影はあくまでも従との考え方もありますが、私が走る地域には風光明媚な場所も多く、特に早朝などハッとする光景に出くわすことも少なくありません。
そんな時、その光景を切り取れるカメラを・・・と考え、これまで多くのカメラを使ってきました。

はじまりは、中古で購入したPENTAX Optio S4でした。
とても軽く小さなこのデジタルカメラが、私のサイクリング時の撮影に道を開いてくれたのです。
その後、よりよい写りを求めて、Canon IXY DIGITAL 50、RICOH GR DIGITAL ⅡPanasonic DMC-LX3FUJIFILM PinePix F200EXRSIGMA DP2xSONY DSC-RX100など、様々なカメラを供に連れ出しました。
しかし、そんな中でも抜群にポケットへの収まりがよく、また画質とのバランスがよかったのが、Canon PowerShot Sシリーズだったのです。

私がこれまで使用したPowerShot SシリーズはPowerShot S95にはじまり、S100、S110、S120と、これで4代目になります。
モデルチェンジの度に、今使っているもので充分と思っているのですが、そこはさすがCanon、モデル毎に着実な進化を成し遂げてきているのです。
そのため、基本的に発売から時間がたち、値段がこなれてきたタイミングで入れ替えるというサイクルが続いています。

最初に使ったS95からS100への主な変更点は、S95で採用していたCCDセンサーを自社製CMOSセンサーに変更、映像エンジンもDIGIC4からDIGIC5へと進化しました。
さらにS95では35mm判換算28mmからとなっていたズームレンズが、24mmからに変更となっています。

S110では撮像素子をさらに進化させ、より高感度に強くすると同時にダイナミックレンジも拡大。
GPSを廃してWi-Fiによる無線LAN機能を搭載するなどの進化をしました。
背面モニタがタッチパネルとなり、撮影時のピント選択などがしやすくなった点も評価できます。

この間、一貫して変わらなかったのは1/1.7型のセンサーサイズと、広角端開放F2.0からという明るいレンズ(ズームすると暗くなりますが)でした。

そんなS110からS120へはどんな進化をしたのでしょう。
S120では、センサーサイズこそ変わらず1/1.7型ですが、裏面照射型へと変更されています(噂ではSONY製とのこと)。
また、映像エンジンはDIGIC6へと進化。
さらに、レンズもこれまでの広角端開放F2.0からF1.8へと、より明るくなっています。
ズームは変わらず換算24㎜-120mm相当の5倍ズーム(F1.8-5.7)です。
こうして形こそS110とほとんど見分けがつかないものの、中身は大きく入れ替わったのがS120なのです。

私にとってS120の(地味に)嬉しい変更点は、電源ボタンをはじめとしたボタン類が大きくなったこと。
冬のサイクリングでは厚手の指つきグローブをするため、ボタン類(特に電源スイッチ)が押しにくくなるのです。
この点に関しては、その用途を見越してくれたわけではないでしょうが、ありがたいことです。

パッケージは、これまでのものと同様です。
モデル名が書いてなければ、判断しにくいほど。
もちろん、そこは特に問題なわけではなく、むしろキープコンセプトの商品特徴を表していると思われます。

パッケージ内容も、ほとんど変わりなく。
本体以外はバッテリーと充電器、ストラップ等が同梱されています。

バッテリーはS110のNB-5LからNB-6LHに変更されています。
NB-6LHはS95まで使われていたNB-6Lの系統。
若干の容量アップがなされているようです。
これに伴い、充電器もS110のものとは異なっています。

カメラ本体を見ていきます。

PowerShot S120

操作系はS110と大きく変わりはありません。
前述のとおり、各ボタン類が大型化された以外には、目立った違いは内臓ストロボのポップアップが自動から手動へと変更になったくらいでしょうか。
これに関しては、フラッシュモードを常時発光にしておき、必要な時のみポップアップすると言う使い方ができるので歓迎です。

PowerShot S120

ボタン類やリングに関し操作性のカスタマイズができるのも、従来通りです。
私はこれまで同様、背面にあるRING FUNC.ボタンにはAEロックを割り当てました。
コントローラーホイールには露出補正を割り当て、ワンアクションで補正がかけられるようにしています。

冒頭にも書いた通り、このカメラに期待しているのは、写りとサイズのバランスです。
本体のサイズは幅が0.4mm、厚み(レンズ格納時)が2.1mmと、わずかにS110より大きくなっています(高さは同じ)。
ほんのわずかなサイズでも、もともとのサイズが小さいと、意外に大きな違いに感じることもあります。
しかし、今回それはありませんでした。
むしろ、重量(バッテリーとメモリカード装着時)が約217gと、S110より19gほど重くなっていることは、サイクルウェアのポケット内で実感した変化でした。
とは言え、これも充分に許容範囲内です。

そんなわけで、S110からS120へと変わっても、持ち歩く際や操作する際にはそれほど違いを感じられません。
むしろ、変わったことすら忘れてしまうほどです。
そんなPowerShot S120を、サイクリングや子供たちとの遊びに持ち出します。

ちなみに、サイクリング時は前述の通りサイクルウェアの背中ポケットに入れ、子供たちとの遊びでは以前から気に入っているハクバ製のケース(シューティングポーチ)に入れてベルトループから下げています。

PowerShot S120

さて、実写です。
朝霧高原で、こいのぼりと富士山の光景を撮影したのが下の写真です。

広角で撮影

望遠端120mm相当で撮影

最初の写真をなぜ広角端24mm相当で撮らなかったのかは記憶にありませんが、テストのために撮った訳ではないのでご容赦ください。
これは、おそらく28mm相当です。

二枚目の写真は、望遠端の120mm相当で撮影しています。
私としては、ここまで寄れれば、充分です。
もちろん、より高倍率ズームレンズを搭載した機種と比べれば物足りないですが、センサーサイズとのバランスを考えれば納得ですね。

自転車で走っていると、好きなところで停まれる反面、特にロードシューズでは歩行がままならないため、やはりズームは必須となります。

ちなみに、上の画像はどちらもJPEG撮影のリサイズのみです。
裏面照射型センサーに変わったことにより、日中の撮影で画が眠くならないか心配でしたが、特に問題はなさそうです。
若干色乗りがあっさりしている感はありますが、設定変更で好みに合わせて調整できるでしょう。

続けて撮影していきます。

サイクリングにて

この写真も、サイクリング途中に撮影したもの。
水を張った田んぼに映った景色に露出を合わせて撮影しました。
ダイナミックレンジに関しては、S110と比較して(少なくとも晴天昼間では)それほど広くなった印象はありません。
これまで同様、ハイライト側の粘りが不足していると感じることもあるかもしれません。
このため、基本的に撮影時には-1/3段の露出補正をかけています。
ただし、画像処理でハイライトを落とすと階調が残っているケースも多く見受けられ、画としての破たんは少ないのはさすがです。
この辺りは、キヤノンの画づくりに共通しているのかもしれません。

富士山と朝日

今度は、シャドウ部に関してです。
上の写真は、撮影後のJPEGファイルに、Adobe Photoshop Elementsにて編集を加え、シャドウ部を持ち上げています。
水田の稲など元ファイルでは黒く落ちていた部分も、持ちあげることでその存在を画に利用することができます。
シャドウ持ち上げに対する耐性に関しては、他社コンパクトデジカメを上回っていると感じるケースが多々あります。

お次は、被写体に寄っての撮影です。

新茶葉

花壇の花

水晶

PowerShot S120の最短撮影距離は、日常撮影には充分なくらい短く、大概は気にせず被写体に近寄れます。
ただし、所謂ズームマクロは登載されていないので、極端なクローズアップはできません。
上の三枚の写真程度の撮影であれば、マクロモードの切り替えなしに撮ることができるので、速写性を損なわないのはありがたいところです。

また、手ブレ補正は相変わらず強力で、手持ちで被写体に寄っても、不安を感じる場面は少ないです。
むしろ、被写体ブレに神経を使う必要がありますね。

もう一つ、どのカメラでも気にするのは、逆光への耐性です。

強烈な逆光

これに関しては、ズームレンズを搭載したコンパクトデジカメとしては、まったくもって合格点だと思います。
上の写真は、ダイヤモンド富士のタイミングを逃し(間にあわず遅れた)撮影した富士山と朝日です。
多少霞んでいたとはいえ、これだけの強烈な逆光にも、目立ったコントラスト低下やフレア、ゴーストは見られません。

この時数枚撮った中には、小さなゴーストが現れたものもありましたが、デジタル一眼レフのズームレンズと比較しても、その影響は軽微だと思います。
あらゆる場面で破たんない画を出してくれることは、大きな安心感に繋がります。

もうひとつ、このカメラが活躍するシーン、子供たちとの遊びでの撮影です。

サイクリングでもそうですが、遊んでいる場合、両手が自由に使えるとは限りません。
そんな時に片手で操作できること、素早く操作できることは重要なポイントです。

PowerShot Sシリーズは、S95の頃からそうした点では扱いがしやすく、電源ONから撮影開始までのタイムラグもモデルを追うごとに速くなっている印象です。
合焦速度も含め、こんなシーンでもストレスになることはほとんどありません。

ここまで登ったよ!

魚打ち上げられてた~

ちなみに、ここまで全ての写真は、プログラムオート(P)モードでの撮影です。
写真によっては露出補正やAEロックは行っているものの、基本的には被写体に向けてシャッターボタンを押すだけ。
カメラ任せの撮影でも、こちらの意図を上手く表現してくれます。
また、背面モニタタッチパネルでのフォーカスポイントの選択は便利で、多用しています。

次は、恒例の食べ物写真です。
これも前述の通り、最短撮影距離の短さが活きて、ストレスはありません。
開放F1.8の広角端はレンズが充分に明るいこともあり、室内での撮影でもむやみにISOが上がりません。
食べ物撮影にも、最適の一台と言えるでしょう。

から揚げ

ざるそば

塩サバ焼き

ホワイトバランスもオートで撮影していますが、基本的に問題になるケースはほとんどありません。
贅沢さえ言わなければ、カメラ任せっきりでどうにかなってしまう、そんな心強さがあります。

最後に、高感度です。
レンズ開放F値が明るいこと(望遠側はそうでもありませんが)や、センサーサイズにより開放近くでも被写界深度を稼げることなどから、光の足りない場面でもISOは上がりにくくなっています。
私は通常ISOオートで、上限を3200に設定して撮影しています。

子供たち

光る石

その設定で撮っている限り、私の撮影シーンでは高感度撮影のファイルはほとんど見受けられません。
上の写真は、ISO320ですが、この程度では暗部も含めノイズはほとんど気になりません。

下の写真は、真っ暗な中、ブラックライトに照らされた光る石。
この場面では、さすがにISO3200となっています。
ここでも、ノイズと言うよりは、むしろ1/15秒というシャッター速度(換算50mm付近)から来る手ブレの影響を大きく感じます。
これまでの印象としては、人肌はISO800程度まで、風景ならISO1600、それ以上でも場面によっては充分常用と言えると思います。

以上、このカメラは飛び抜けた特性を持っているわけではありません。
センサーサイズは1/1.7型(もっと大きなものもある)、ズームは24mm相当からの5倍(もっと高倍率なものもある)、マクロもほどほど(ズームマクロは登載されていない)、防水ではありませんし、取り立てて小さく軽い訳でもありません。

しかし、それらのバランスを見た場合、このカメラが輝きを増してくるのです。
特に、私の用途、サイクリングやちょっとした遊びの場面、食べ物など、写真を撮ることが主目的ではなく、かつ画質にも妥協はしたくないという場合に最適です。

片手でも操作でき、サッと取り出しパッとオートで撮れる。
故にシャッターチャンスに強い、だから写真を撮るのが楽しくなってくる。
そんな小さくとも頼もしい相棒を、今後も愛用していきたいと思います。

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コメント

パワーショットと楽しくお付き合いされているご様子、何よりです。
わたしもS120を愛用しているのですが、使いやすい速写ケースを探しています。
記事中にサンワサプライのケースについての論及がありますが、型式名をお教え願えないでしょうか。購入の参考にしたく存じます。

投稿: 多田尾愛 | 2014/06/15 13:16

多田尾愛さん、コメントありがとうございます。
S120、様々な場面で活躍しますよね。
速写ケースがピッタリの機種です。

さて、写真のサンワサプライ製のケースですが、記事UP時にWEBで検索したところ、どうやら現在は販売していないモデルのようで、見つかりませんでした(廃止誠意品の一覧にも出てきません)。
ケース本体にも型番らしきものがなく、情報を載せられなかったのが正直なところです。
実際、このケースをいつ購入したのかも定かではありませんが、既に数年利用していることは事実です。

情報にならず申し訳ございませんが、ご了承ください。
なお、もう少し探して見て、何か情報があれば改めて書かせていただきます。

投稿: あさぎり | 2014/06/16 07:20

多田尾愛さん、おはようございます。

昨日、自宅にてサイドよく確かめたところ、サンワサプライ製と言うのは私の勘違いで、ハクバ写真産業のシューティングポーチ(SHOOTING POUCH)という商品でした。
本文も訂正させていただきました。
申し訳ございません。

さて、このポーチを検索してみましたが、どうやら現在では販売されていないようです。
ただし、カメラのキタムラにて販売をしていたことは確かなので、お近くにキタムラがあれば聞いてみるもの手かもしれません。
なにしろ、このポーチはS120にピッタリなんです(クッション性はないので落下には弱そうですが)。

もしくは、ハクバ写真産業さんに、このポーチの後継製品に関して問い合わせてみるのもよいかもしれませんね。
以上、ご報告させていただきます。

投稿: あさぎり | 2014/06/17 07:09

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