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SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

今回ご紹介するのは、デジタル一眼レフカメラ用のレンズです。
それも、自身初の単焦点レンズ。
ズームレンズと異なり、焦点距離が固定で、画角を変えるには自分が移動しなければならないものです。

私はこれまで、基本的にズームレンズを使ってきました。
正確には、銀塩(フィルム)カメラ時代にCanon(キヤノン)のEF50mm F1.8 Ⅱというレンズを使用しましたし、マクロレンズ(EF100mm F2.8L MACRO IS USM)は焦点距離100mmの単焦点です。
しかし、前者はカメラごと譲ってしまいましたし、後者は単焦点と入っても特殊なマクロレンズです。
そんなわけで、実質的にははじめての単焦点レンズがこのSIGMA(シグマ) 35mm F1.4 DG HSMになります。

このレンズを購入するきっかけとなったのは、全く別方面の検討からでした。
2012年11月に、SONY(ソニー)から、DSC-RX1というカメラが発売になりました。
このカメラは、コンパクトデジカメ(と言っても少し大きめですが)のボディに、35mmフルサイズセンサーを搭載すると言う、これまでにない挑戦的なカメラです。
それまで同社のDSC-RX100(こちらは1インチセンサー)を使用してきた私にとっては、とても気になる存在です。
そして、そのカメラに登載されているレンズが、35mm F2.0なのです。

しかし、DSC-RX1の価格は20万円台前半(2012年12月現在)と、このサイズのデジカメとしてはとても高価です。
ライカの3分の1の値段(M9と比較、X2とならほぼ同額)と評する向きもありましたが、絶対額としてはとても手が出る価格ではありません。
そんなわけで、撮影サンプルやレビューを見るたびに悶々としながらも、購入には至りませんでした。

そんなある日、ふと気付いたのです。
私には、フルサイズセンサーを搭載したEOS 5D MarkⅡがあるぞ・・・と。
実際、SIGMAの高倍率ズームレンズ、APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMをセットしたEOS 7Dに比べ、5D MarkⅡの出番が少なくなっていたことも事実です。
この、EOS 5D MarkⅡに単焦点の明るいレンズを装着すれば、DSC-RX1を買わなくても済むと思いなおしました。
もちろん、ボディサイズは大きく、重くなります。
また、レンズとボディを最適化した設計に魅力は残りますが、コストパフォーマンス的に実を取るならこちら(EOS 5D MarkⅡがあるため)です。

そんなわけで、手持ちの使っていないレンズを下取りに出し、本製品を注文しました。
5日ほどで店に届き、早速引き取りに向かいます。
家に帰り、製品を撮影。

このレンズ、SIGMAの新ラインナップ、Artラインの一本目のレンズとなります。
これまでのコンセプトと変わったことを明確にするためか、箱は黒から白基調の物に変更されています。
箱のデザインはよくいえばシンプルですが、正直ちょっと殺風景かな?とも思います。
もちろん、箱を使うわけではないですし、ここを無駄に豪華にする必要はありません。
ただ、希望小売価格で税込12万円以上、実勢で9万円近い(2012年12月現在)価格を考えると、ワクワク感に乏しい印象は否めません。
商品パッケージ

箱を開けると、ほぼ一杯にレンズケースが収められています。
このレンズケースは、従来の製品と同様で、シグマ独特の四角いケースです。
素材も従来品と変わりありません。
レンズケース

レンズを取り出します。
単焦点レンズと言うには大きく、重く感じます。
大口径単焦点で、11群13枚というレンズ枚数を考えれば仕方ないかもしれませんが、プラスチック主体のボディで防塵・防滴でもないのに・・・と思ってしまいます。
単体で665gというレンズ重量は、これだけで早くもDSC-RX1の482gを超えており、そういう意味ではDSC-RX1に注入された技術はすごいものだと感じます。
ちなみに、ほぼ同時期に発売されたCanonのEF35mm F2 IS USMは、手ぶれ補正付で335g。
DSC-RX1のレンズは開放F2.0なので、むしろこちらと比べるべきなのかもしれません。
SIGMA 35mm F1.4 DG HSM本体

このレンズ、単焦点の上、手ぶれ補正機構も内蔵されていません。
そのため、スイッチ類は極めてシンプル。
ピント距離表示以外には、AF/MF切り替えスイッチのみしかありません。
AF駆動はHSMのため、AFでピント合わせした後で、スイッチの切り替えなしにマニュアルでの調整もできます。

レンズキャップをはずしてみると、大きな前玉。
フィルター径は67mmです。
フィルターはどのようなものをセットしようか、ひとまず思案中です。
レンズキャップを外す

早速、EOS 5D MarkⅡにセットしてみます。
バランスはなかなかよく、新しい塗装もカメラ本体とよくマッチしています。
しかし、重い・・・。
それもそのはず、この状態での重量は1,570gと、DSC-RX1三台分以上となっています。
それでも、重量バランスがよいので、構えてみると意外に疲れは感じませんでした。
EOS 5D MarkⅡにセット

EOS 5D MarkⅡにセット

さて、この贅沢な(^^)単焦点カメラを持ち出して、実際に写真を撮ってみます。

今回、使用したボディは先程のEOS 5D MarkⅡ。
フルサイズセンサーとの相性も含めて撮ってみます。

まずは遠景。
伊豆スカイラインから見る駿河湾と富士山です。
丹那、函南の別荘地と沼津から富士にかけての街並み、富士山まで含んだ画角。
35mmの焦点距離は遠景にも充分使えます。
この日は空気が少々霞んでいましたが、その感じもよく出ていると思います。
画像は、JPEGで撮影、リサイズのみです。
伊豆スカイラインからの眺望

次は、道端の光景です。
みかんの木を開放に近いf1.8で撮影します。
ボケ味はちょっと癖があるような気もしますが、円形絞りのおかげもあって、円くボケてくれます。
ハイライト部分が少なければ、ギリギリで白トビせず、解像してくれていました。
これも、JPEG撮って出しリサイズのみです。
近景

続いて、絞り開放(F1.4)での撮影です。
青空を入れて撮ると、さすがにレンズ周辺部分の光量落ちは目立ちます。
また、青空の階調が滑らかでなく、段階的に変化しているのは気になりますが、これはJPEGのアルゴリズムの問題かもしれません。
ピンのきている中央部分はさすがにシャープです。
シチュエーションによって、多少絞りこみながら使って行こうと思います。
開放F1.4での撮影

露店で買ったチョコバナナを食べる子供たちを撮ってみました。
絞りはF4、シャッター速度は1/800秒(ISO100)です。
このように、シャドウ、ハイライトがはっきり分かれてくるものこのレンズとカメラの組み合わせの特徴です。
場合によっては、それなりに撮影画像を加工する必要が出てきますので、できればRAWデータで撮影したほうがよいでしょう。
ちなみに、下の画像は一部を等倍で切り出したものです。
等倍でこれだけ見られるシャープさはさすが、魅力的です。
子供たち

等倍切りだし

続いては、もっとも期待していたと言っても過言でない、光の写りです。
単焦点レンズは一般的に逆光耐性が強く、フレア、ゴーストが出にくいと考えていたからです。
ただし、このレンズのレンズ構成は11群13枚と少なくありません。
その点が、今ひとつ不安でした。

しかし、それは杞憂でした。
初日の出の撮影に臨んだ朝霧高原で、富士山越しの太陽を見事に捉えてくれました。
この程度の光までは、フレア、ゴーストなし。
これ以上太陽が昇ると、さすがにフレアが出てきました。
が、それでも目立ったコントラストの低下がないのは、特筆すべき点です。
初日の出

このレンズの絞り羽根は9枚。
奇数枚の絞り羽根の場合、光芒は羽根の枚数の倍となり、18本でます。
上の写真でも、下半分のみではありますが、そこに9本のきれいな光芒が見てとれます。
ちなみに、絞り羽根が偶数枚の場合は、羽根の枚数分光芒が出ます。

下の写真は、さすがに陽光が強く、フレアが出た場面です。
しかし、その出方は自然で、場合によっては積極的に画作りに使えそうです。
夕陽

最後になりますが、縄跳びをする息子を撮影。
EOS 5D MarkⅡはAF性能、連写性能とも決してスポーツ撮影に向いているとは言い難いですが、この程度の動きなら充分に捉えられます。
35mmの画角ですから、被写体にもかなり近づく必要があります。
それでも、その明るさを活かし、F2.2で1/1600秒、充分に被写体を止めて写すことができます。
ちなみに、この写真は画像処理でシャドウを多少持ち上げてあります。
縄跳びの息子

以上、一通り撮影をしてみましたが、やはり個性のあるシステムです。
35mmという焦点距離とその画角は、明確な意図をもって動く必要があり、決してオールマイティではありません。
また、シャドウ、ハイライトのコントラストが強く出るため、露出にも気を使い、場合によってはRAW撮影で現像時に調整をする必要もあります。

開放では充分な明るさを確保できるF1.4ですが、被写体との距離によってはかなり被写界深度が浅くなり、撮影時にはある程度、距離と絞りによる被写界深度も把握しておく必要があるでしょう。
こうしたレンズを使いこなすことは、写真を撮る楽しみの一つでもあるのでしょうが、正直誰にでも安心して使えるレンズとは言い難い部分もあります。

いずれにせよ、明るさ、シャープさ、逆光耐性など、求める部分での長所も多いレンズです。
これとフルサイズセンサーの組み合わせで、ハッと息をのむような写真を撮れる日を夢見て、精進していきたいと思います。


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コメント

あさぎりさん、こんばんは。
初心者の私にはレンズ談義は奥深く、難しいです。レンズを使い出したら少しは見えてくるかもしれません。
可愛らしいお子様たちに出会えたのは収穫でした。

>これとフルサイズセンサーの組み合わせで、ハッと息をのむような写真を撮れる日を夢見て、精進していきたいと思います。
大いに期待しています。 楽しみhappy01

投稿: Noko | 2013/01/07 20:37

Nokoさん、おはようございます。
デジタル一眼レフは、装着するレンズによってがらりと性格が変わるのも面白いですね。
一口にレンズと言っても、目的や性能を把握して選ばないとならないので、難しく、かつワクワクします。
まだまだ勉強ですが、楽しみながら頑張ります。
ありがとうございます。(^^)

投稿: あさぎり | 2013/01/08 06:44

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